私的旅行術 準備編4:航空券の買い方
前々回、前回の記事で航空会社と航空便・航空券の基礎知識が身に付いたと思います。
今回はネットを利用した航空券の買い方を具体的に紹介します。
基本的な方法なので、ここから自分で展開してみてください。
○本記事の章立て
- 航空券購入TIPS
- 航空券の買い方、基本的な手順
- 具体的な航空券購入シミュレーション
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■航空券購入TIPS
航空券の買い方に入る前に、航空券を購入する際に覚えておきたい基礎知識を列挙しておきましょう。
前々回・前回の記事も参考にしてみてください。
- 航空券は航空運賃の値段だけでなく、預入&持込手荷物の料金、各種サービスの料金、空港使用料や税、燃料サーチャージ等を加えた総額で判断する
- できるだけ早期に予約する(LCCや格安航空券はこの限りではない)
- 検索する日時によって値段は変わる。一般的に予約は土日以外の午後にした方がお得
- 平日便・早朝便・夜便等は割安であることが多い(平日は昼間の方が安いこともある)
- 値段差が少ないときは、正規航空券>PEX航空券>格安航空券の順で優先する
- ハイシーズンは比較的利用が少ない海外の航空会社や販売会社を利用し、海外のサイトで予約する
- 予約の変更や払い戻しができる期間・手数料、マイレージの積算率等については都度確認する
- 航空券の氏名とパスポートの氏名を完全に一致させる
- 片道航空券を買う際は、出国チケットがなくても入国できるか事前にチェックする
日程の決め方ですが、自分の都合が最優先であるのは当然ですが、できれば現地の祝祭日やイベント・気候などについても調べてみましょう。
たとえば、旅行期間が大きな祭日に当たって大混雑するとか、オフシーズンで多くのホテルや交通機関が休業しているとか、目的の文化遺産が修復中であるとか、そういった情報です。
日本語と英語で検索し、修復状況などは公式サイトや口コミサイトなどで情報を集められると思います。
情報がなければ現地の旅行会社やホテルにSNSやメールで問い合わせてみるというのもひとつの手です。
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■航空券の買い方、基本的な手順
個人旅行の場合、自分で航空券を手配するわけですが、だいたい以下のいずれかで購入することになります。
- 航空会社:店舗 or Webサイト
- 旅行代理店:店舗 or Webサイト
- 航空券販売サイト
- 航空券比較サイト(検索のみ)
航空会社や旅行代理店の場合、SNSやメールで問い合わせたり、訪問したり電話をすれば対応してくれます。
ここではネットで自分自身で航空券を手配する方法を紹介します。
ぼくはだいたい以下の手順で航空券を買っています。
具体的な方法は後述します。
1.航空券比較サイトで値段の相場を知る
SkyscannerやGoogleフライト等の比較サイトでフライトを検索します。比較サイトは直接航空券を販売しているわけではなく、フライトを選ぶとリンクから販売サイトに飛ぶ仕組みになっています。
値段は日時で変化するので何日か検索を続けてみるとよいでしょう。一般的に土日以外、午前より午後に検索した方がお得な航空券が見つかると言われます。
値段に空港税・燃油サーチャージ・航空保険料・受託手荷物などが含まれているか否かも確認しておきましょう。これらを加味すると最安値が入れ替わることがあります
2.航空券販売サイトで値段を確かめる
2-1. Skyscanner等で路線を選び、販売サイトに飛んで詳細を確認します
2-2. Skyscanner等で選んだ路線をその販売サイトで再検索します
2-3. Trip.comやExpedia等の販売サイトでもフライトを検索してみます。Skyscannerと提携していても表示されないフライトや、より安価なフライトが出てくることもあります
3.航空会社の公式サイトで値段を確かめる
3-1. 1と2で検索したフライトを航空会社の公式サイトで直接検索します。これはプロモーションやバーゲンがあったり、同じ価格なら航空会社から直接買った方がベターであるからです。特にLCCでは公式サイトの方が安い便がたくさん表示される傾向があります
3-2. その航空会社の公式サイトで、1と2で検索されないフライトも検索してみます
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■具体的な航空券購入シミュレーション
具体的にやってみましょう。
2か月後の東京→ダナンの片道航空券を購入するとします。
以下は2024年のある時点で実際に検索してみた結果です。
当然検索する日時が違えば結果は変わります。
1.比較サイトSkyscannerやGoogleフライトで検索する
具体的な日程が決まっていれば日付や往復・片道等を入力し、決まっていなければ出発日を「月」にして「日程を変更可能に」を選択します(Googleフライトでは日付をクリックするだけでカレンダー上に各日の最低金額が表示されます)。いろいろ表示されましたが、Skyscannerで最安値は02:00羽田発のベトジェットのホーチミン経由便で21,540円、販売会社はTrip.com(トリップドットコム)、Googleフライトではベトジェットの直接販売で同便が21,478円と出ました。内容をよく読むと、経由便なのでホーチミンの空港で7時間30分も待つ必要があること、値段には預入手荷物や座席指定・料理等の料金が含まれていないことがわかりました。
直行便に限って検索すると、Skyscannerで最安値は09:00成田発のベトナム航空ダナン行で42,739円、販売会社はMytrip、Googleフライトも同便ですが販売会社はGotogateで39,810円でした。こちらの場合、値段に23kgまでの預入手荷物1点や座席指定・料理等の料金が含まれていました。
香港など別の都市を経由し、その地の観光も楽しみたい人は乗り継ぎに時間がかかる便を選ぶか、「複数都市」を選んで検索します。ちなみに、そちらで検索した結果、東京→香港→ダナンで香港でストップオーバーする場合、もっとも安い航空券は44,800円と出ました。
2.フライトと販売会社を選んで詳細をチェックする
1でフライトと販売会社を選んでクリックするとそれぞれのサイトに飛ぶので、そこで詳細を調べ、必要に応じて再検索してみます。
3.旅行代理店のサイトでフライトを検索しなおす
一応Trip.comやExpediaで同日のフライトを再検索してみましょう。今回はどちらもほぼ同額で、上より安くはなっていませんでした。
4.航空会社の公式サイトをチェックする
先ほどの21,478円のベトジェット経由便ですが、公式サイトで預入手荷物・座席指定・料理等の基本的なセットを申し込むと32,400円ほどになりました。一方、ベトナム航空の公式サイトで直行便を検索してみると44,280円で預入手荷物・座席指定・料理等が含まれていました。前者は夜中の午前2時に出て到着が15時、後者は朝9時に出て到着が12時40分であることを考えると、直行便の方がはるかに楽で時間も有効に使えそうです(到着の時間は現地時間で時差が2時間あります)。ただ、直行便の朝9時発のチェックインは朝8時に終了するため、さらに早くに成田空港に到着していなければなりません。空港から遠い人は周辺に1泊する必要が出てくるかもしれません。
今回は特にありませんでしたが、航空会社や販売会社がキャンペーンを行ったりクーポンを配ることがあるので、会員になったりFacebookのフォローをするなどして別の日に何度か再検索してみるとよいでしょう。日によってどれくらい値段が変わるのかも知ることができると思います。
上のように、比較サイト→販売会社→航空会社と3段階で調べると効果的です。
結果のいずれを選ぶかについては、日程や航空会社、値段やマイル積算率、旅行代理店の場合はサービス内容等を考えて決めていきます。
多少高くても日程や時間、マイルなどを優先する人もいるでしょうし、とにかく最安値という方もいるでしょう。
一般的に、値段が変わらないのであれば航空会社から直接買った方がお得です(前回紹介した、正規航空券>PEX航空券>格安航空券の違い)。
航空会社で直接買っていれば何かあったときの対応もシンプルですが、販売会社から買う場合はどの窓口に連絡すべきかなどと迷うことがあったりします。
ただ、旅行代理店などを通すと変更や払い戻しの手続きをお願いできたり、ホテルや観光のアドバイスを受けられたりするメリットもあったりします。
希望の日時の便がなかったり、希望する航空アライアンスの便を探す場合は、日程を変更したり、到着地をハノイやホーチミンに変えたりして検索を続けます。
より安い便を探したければ他の販売サイト、英語サイトなどでも検索してみましょう。
検索結果は毎日変わる可能性があるので、同じ便でも何度か調べてみるとよいでしょう。
航空券比較サイトには他にskyticketなども有名ですね。
主要な航空券比較サイトや販売サイトへのバナーやリンクを張っておきますので使ってみてください。
[航空券比較サイト&販売サイト]
なお、航空券販売サイト等で航空券を購入する際は、お持ちのクレジットカードでクーポンをゲットしたり、ポイントサイトを通すとお得です。
たとえばExpediaの場合、ポイントサイトでExpediaを検索し、サイトを経由してExpediaに飛ぶだけです。
あとは普通に利用すればポイント等が獲得できます。
何もしないより圧倒的にお得ですね!