世界遺産NEWS 23/06/15:2023年新登録のユネスコエコパーク/生物圏保存地域
6月12~15日にかけてパリのUNESCO(ユネスコ=国際連合教育科学文化機関)本部で第35回MAB-ICC(人間と生物圏-国際調整理事会)が開催され、今年も新たなユネスコエコパーク(生物圏保存地域/バイオスフィア・リザーブ)が誕生しました。
新登録のユネスコエコパークは10件で、ウガンダとケニアの物件が統合しています。
これによりユネスコエコパークの総数は134か国716件となりました。
今回はこのニュースをお伝えします。
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ユネスコエコパークは1971年にUNESCOがMAB計画(人間と生物圏計画 "Man and the Biosphere Programme")として立ち上げた事業です。
毎年行われているMAB-ICCですが、今年は6月12~15日にパリのUNESCO本部で第35回が開催されました。
新たに登録されたユネスコエコパークは10件です。
また、ウガンダの「エルゴン山」とケニアの「エルゴン山」が統合され、「エルゴン山TBR(ウガンダ/ケニア共通)」となっています。
この結果、ユネスコエコパークの総数は134か国716件※になりました。
ユネスコエコパークの概要や国別ランキングなどは最後にリンクを張った記事「UNESCO遺産事業リスト集5.ユネスコエコパーク・リスト」を参照ください。
※総数について、UNESCO公式サイトでは748件としています。公式サイトでは国境を越えるトランスバウンダリー・サイトを各国で重複してカウントしているのに対し、本サイトでは世界遺産や無形文化遺産等の数え方にならって重複カウントしていません。間違いがあった場合は随時修正します
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インドネシアの「バンティムルン・ブルサラウン=マ・ルパンネBR」
それでは新登録物件の全リストを紹介します。
名称のみ表記していますが、一般的には名前の後ろに "Biosphere Reserve"(バイオスフィア・リザーブ=生物圏保存地域)が付きます。
たとえばドイツの「ドレーミング "Drömling"」であれば「ドレーミング生物圏保存地域 "Drömling Biosphere Reserve"」といった具合です。
国境を越えるトランスバウンダリー・サイトについては和名に "TBR" や "IBR" といった略号を加えています。
英名の最後に付く "Transboundary Biosphere Reserve" や "Intercontinental Biosphere Reserve" を示しています。
掲載はトランスバウンダリー・サイト→ヨーロッパ州→アジア州→オセアニア州→北アメリカ州→南アメリカ州→アフリカ州で、州の下は国別五十音順です。
いずれもぼくが適当に訳したものなので、間違い等ありましてもご容赦ください。
<2023年新登録のユネスコエコパーク:10件>
○ドレーミング
Drömling
ドイツ
○バンティムルン・ブルサラウン=マ・ルパンネ
Bantimurung Bulusaraung - Ma'Rupanne
インドネシア
○ガリ一ズ
Gallies
パキスタン
○チトラル・バシュカール・ガルムチャシュマ
Chitral Bashkar Garmchashma
パキスタン
○オノン=バルジ
Onon-Balj
モンゴル
○トリブガ=クピカ=バウド
Tribugá-Cupica-Baudó
コロンビア
○ビセンテナリオ=アヤクチョ
Bicentenario-Ayacucho
ペルー
○コラップ雨林
Korup Rainforest
カメルーン
○ルフィジ=マフィア=キビティ=キルワ[ルマキ]
Rufiji-Mafia-Kibiti-Kilwa (RUMAKI)
タンザニア
○中央アフリカ共和国北東部の複合保護地域
Protected Area Complex of Northeast Central African Republic
中央アフリカ
<統合されたユネスコエコパーク:1件>
○エルゴン山TBR
Mount Elgon Transboundary Biosphere Reserve
ウガンダ/ケニア共通
※別々に登録されていたウガンダの「エルゴン山」とケニアの「エルゴン山」を統合
[関連記事&サイト]
Biosphere Reserves(UNESCO)
Man and the Biosphere Programme (MAB)(UNESCO)
世界遺産NEWS 24/07/06:2024年新登録のユネスコエコパーク(翌年)
世界遺産NEWS 22/06/18:2022年新登録のユネスコエコパーク(前年。リンク先にさらに過去記事あり)