世界遺産検定攻略法12.マイスター試験の時間術&解答術
前回はマイスター試験の問3対策を紹介しました。
今回はマイスター試験の本番当日に必要な時間の使い方や解答の方法を紹介します。
過去問を解くときは同じ方法で解いて慣れておいてください。
○本記事の章立て
- マイスター試験の時間術
- マイスター試験の解答術
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■マイスター試験の時間術
試験や検定では時間の使い方が非常に大切になってきます。
といっても世界遺産検定1~4級の場合、時間にはかなり余裕があるので特に時間術を駆使しなくても解答できると思います。
ぼくは1~3級のいずれでも半分ほどの時間で解答用紙を提出しています。
しかしマイスター試験の場合、対策もなく普通に解答していたら、まず時間が足りなくなってしまいます。
ということで、あらかじめ時間配分を決めておく必要があるわけです。
○マイスター試験の出題概要
- 論述筆記、大問3題120分(問1は小問3題で構成、問2・問3は1問のみ)
実際に過去問を解くときには必ず時間を計るようにしましょう。
そうすればペース配分もだんだんわかってくるはずです。
特に問1・問2は問題もある程度読めますし、キッチリと対策が可能です。
ぼくはここでなるべく時間を短縮して問3に回す戦術を立てました。
過去問で試して完成させたぼくの時間配分が以下です。
みなさんも過去問を解きながら自分のペースを出してみてください。
○マイスター試験、時間配分
- 問1:10分
- 問2:20分
- 問3:80分
- 確認:10分
最後の「確認」の10分は、解答用紙に書き込んだ受検番号や、問題に即した解答が書かれているか(下線を引けとあったら下線が引いてあるかなど)、解答内に読めない字はないか、といったことを確認するための時間です。
とても大切な時間なので必ず確保してください。
時間術のコツは、その問題が解けようが解けまいが時間までに必ず解答用紙を埋めるということです。
間違っていたとしてもある程度の部分点はもらえるかもしれませんから。
マイスター試験の問題は文字数上限に対して8割以上書かれていないと減点されるので、その点も注意が必要です。
そしてこの時間配分に対応した解答ペースは、時間を計って過去問を解くことで身体に覚えさせていきます。
時間配分に無理があるようなら、随時修正してください。
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■マイスター試験の解答術
○問1・問2の解答術
問1・問2については模範解答を作っており、パターン化もできています。
時間術で解答ペースもわかっているので、すばやく解答できると思います。
ぼくは問1・問2については配布される下書用紙に下書きをし、文字数を調整したうえで解答用紙に清書していきました。
過去問を解く際に下書きをしない方法も試したのですが、あとで「ここを修正したい」という部分が出てくることが多かったのでこの方法に決めました。
○問3の解答術
問3については、ぼくは下書きをしませんでした。
1,200字になると清書に時間がかかりすぎるからです。
その代わり、最初に詳細な内容構成案を作り、章の内容と文字数を決めてから書き進めていきました。
ぼくの解答手順は以下の通りです。
○問3の解答手順
- 章立てして各章のテーマを決める
- 各章の内容をツリーで作成する
- 各章に文字数を割り振る
- 問題を再読して各章の内容と文字数を再考する
- 清書しながら、書き終えた内容を横線で消していく
例を挙げましょう。
たとえば以下のような問題が出題されたとします。
前回掲載したぼくが作った予想問題のひとつです。
「2017年は『開発のための持続可能な観光の国際年』だが、世界遺産でも観光を利用した開発が有望視されている。世界遺産における観光開発の是非を、具体的な世界遺産の例を挙げながら1,200字以内で論じなさい」
この問題に対して、清書する前に以下のような内容構成案を作ります。
下は以前書いたものの写しで、正解ではありません。
○内容構成案
- ユネスコ事業で高まる観光への期待(世界保全戦略、京都ビジョン、戦略目標、ユネスコエコパーク、世界ジオパーク等々とその理由=発展の権利・貧困の撲滅)→200W
- 世界遺産における観光の成功例(ビガン、トゥバタハ、コルディリエーラ)→200W
- 世界遺産における開発の失敗例(ドレスデン、バグラティ大聖堂、ガラパゴス、麗江)→200W
- 観光の是(産業がない地域→経済的・社会的・文化的利益→教育・広報→地域社会・住民参加→保護・保全へ)→300W
- 観光の非(経済優先→理念喪失→オーバーユース→保全失敗→開発失敗)→200W
- 結論(条件付き是→地域参加と利益還元が不可欠→ユネスコや世界遺産条約の理念・目的との合致→教育・科学・文化を通じた文化事業→地域や住人・観光客の活性→文化や自然を愛する気持ち→平和や福祉の実現)→100W
ぼくの時間術では問3は80分の時間配分ですが、50~60分程度をこの内容構成案の作成に使いました。
というのは、下書きをしないので、書きはじめたら後戻りができないからです。
その代わり、各章の内容と文字数を事前にキッチリ決めておくことで、書くべきことを書き忘れるといった失敗を防ぎました。
注意したいのは、書き忘れです。
内容構成案に入れていたのに書き忘れることが多々あったので、ぼくは解答を書きながら、書いた内容に横線を引いて消していくことにしました。
これで書き忘れはほぼなくなりました。
また、各章の間に改行を入れたりして体裁にも注意してください。
講評には、改行を入れて体裁を整えるべきということが何度も書かれていました。
ぼくはこれをスッカリ忘れ、本番では改行なしで書き上げてしまいました。
何点減点されたんでしょうか?
もったいなかったですね。
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さて、ぼくの世界遺産検定攻略法は以上で終了です。
もしかしたら今後続きを書いたり、どこかに新たな章を加えることがあるかもしれませんが、その辺りは必要に応じて随時行いたいと思います。
ではみなさん、検定を存分に楽しんでください!
健闘をお祈りします。
[関連サイト]
世界遺産検定(公式サイト)