ボジョレー・ヌーボーの季節ですが、ボジョレー・ヌーボーにそんなに感動したことはありません。
赤ワインは大好きですけどね。
でも、みんなそうじゃないですかね?
この季節、だからぼくはむしろオリオ・ヌーボーの季節じゃないかと思うのです。
普通野菜から油を採る場合、実を乾燥させ、煎り、それを砕き、蒸し、絞るといった過程を経ます。
ところがオリーブオイルの場合は、絞って遠心分離するだけ。
早い話、オリーブのジュースなんです。
だったら作り立ての方がフレッシュに決まってます。
そしてオリーブの収穫がはじまるのが10月。
だから11月はオリーブオイルの旬。
新しいオリーブ=オリオ・ヌーボー、オリオ・ノヴェッロの季節なんです!
上は先日買ったオリオ・ノヴェッロと、イタリアで買ってきたバルサミコ酢。
オリーブオイルの香りがね、もぅたまりません!
バルサミコ酢はやっぱり長期熟成したものの方が深みがあってこれもすてき。
いやー、これとバゲットだけで楽しめるって(フェトゥンタといいます)、まるで新米のごはんと金山寺味噌、ごはんと佃煮、ごはんと刺身……日本食みたいじゃないですか!
より素朴な素材の方が楽しめるんじゃないかと思って、豆腐に塩とオリーブオイルでいただいてもこれもgood。
イタリアンって、コンセプトが本当に日本食に似てますよね~。
イタリア人って、パスタならペペロンチーノとかカルボナーラ、ボロネーゼみたいな素朴なのが好きだし、ピッツァにしてもマルゲリータみたいな生地を楽しむのが好み。
この辺り、ざるソバとか盛りソバ、かまたまなんかを愛する日本人に通じるところがありますよね。
でね。
実は同じ時期、イタリアン最強の素材、白トリュフの旬でもあります。
ぼくは大学卒業直後に作家の先生にごちそうしていただいてはじめて白トリュフを味わったのですが、目の玉が落ちるほどの衝撃を受けました。
以来トリュフは大好きですが、白トリュフは本当に別格です。
でも値段が尋常じゃなくってね、そうそうは食せません。
まぁやはり秋が旬のポルチーニで十二分に満足なんです。
ほら、日本でも秋と言えば松茸、舞茸をはじめとするキノコ類。
まぁキノコ類はどこでも秋が旬ってことなですけどね。
この時期、ポルチーニをベースに舞茸、シメジなんかでパスタを作りますが、これもまた最高です。
旬。
いい言葉だなって思います。
日本食だけじゃなくて、どの国の食材にも旬があります。
たとえばぼくが大好きなウォッシュ・チーズ、モンドールもいまが旬。
上海ガニだっていま。
要するに、冬に入る前、生き物たちはがんばるってことなんです。
明日渋谷に行くのでヴィロンでバゲットを買って、このオリオ・ノヴェッラと共にいただこうと思ってます!
で、その後はポルチーニ・パスタをこのオリーブオイルで作っちゃおうかな~。
もったいないかな?