万里の長城は「城」というより「関」だ。
そもそも関所というのは国境や要衝に置かれるもの。
そして国境は山の峰や峠や川や湖といった人が足を踏み入れにくい場所を選んで引かれる。
敵が攻めにくいように、自分たちが守りやすいように。
万里の長城は秦の時代から他国や他民族の侵入を防ぐために築かれた。
当然人々は国境や天然の要害をつないで造ろうと考えた。
険しいのは当たり前だ。
日本だって箱根関、碓氷関、白河関……関所の多くは難所を選んで築かれている。
ぼくが万里の長城を歩いていて遭難しそうになったというのはかなり大げさではあるけれど、でもそんな場所であることには間違いはない。
今回の遭難について、ぼくが言いたいことは何もない。
でも万里の長城について、言えることはたくさんある。
それがいかに異常か、とかね。
いかに重労働で何万人を犠牲にしたのか、とか。
世界遺産は華やかなものだと捉えられがちだけれど、背負った歴史には当然悲しみだって含まれている。
それはいずれの世界遺産でも同じこと。
というか、世界遺産じゃなくたって同様だ。
ぼくがいるこことか、あなたがいるそことか。
ぼく自身とか、あなた自身とか。
うーん、テキーラを飲みながら書いていたら何を言いたいのかわからなくなってきた。
エル・テソロってテキーラなんだけど、これ、おいしいんですよ。
「命の水 テキーラ」の記事には書かなかったけれどね。
1800が手に入りやすいのですすめたけれど、ぼくが好きなのはむしろこれとかポルフィディオです。